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教育について
ちょっと、まじめな、昔話を、熱く、書きたくなった。

登場人物
  T先生:当時の私が通っていた学校としては、珍しい、かなりまともな教師。
  T子さん:当時にありがちな、まじめな女の子。

私の世代が小中学生の頃は、学校の先生は板書をしながら説明し、それを生徒が、ノートにきれいに写していくという授業がほとんどだった。
中学校などは、どうにもならない、頭の悪い先生が半分以上。彼らは、教科書ガイドのような、先生用のカンニング本を、教科書の発行会社から手に入れて、そこに書いてある「板書の例」という図を、45分かけて、説明しながら板書するという、授業を行っていた。ホントに、やる気のない先生を甘やかすような、しかも、頭の悪い先生に最適化されたような教育だ。

頭のまあまあよい、まともな先生も、そのようにしないと評判、評価、査定などがわるいらしく、先生用のカンニング本を45分かけて板書するという、授業を行っていた。
頭のかなりよい、優秀な先生は、学校に一人いるかどうか。かれらは、評判、評価、査定などを無視して、割と独創的かつまともな授業をしていたが、そんな、優秀な先生は、繰り返して言うが、学校に一人いるかどうかだ。

で、そこまででもないが、頭がかなりよい、まともな先生にも関わらず、カンニング本を45分かけて板書するような授業を行うT先生がいつも通り授業をしていた。そのような授業の仕方をすること自体は、仕方ないのだ。でないと、評価、評判、査定は下がるし、そもそも、(当時としては独創的といえるような)まとも授業をしたとしても、他の通常の先生の授業に慣らされている生徒が、独創的な授業についていける可能性は限りなく低い。そういう独創的な授業を通用させるような能力は、既に述べたように本当に学校に一人いるかどうかである。

そこに、私の机の横に、かなり素直なT子さんという女の子がいた。
彼女は、T先生の板書を忠実にノートに写していたが、話はまったく聞かず、黒板にある図を忠実に写すことに専念していた。
正直な話、まったく、理解していないことは、同じ中学生の俺にもわかった。

ある日、その、なかなか頭のよい、でも最高レベルではない、T先生が、そのT子さんに、熱く語っているところを私は目撃した。
「いま、私が黒板に書いているのは、あなたに、これを理解してもらうために、こうやって、この図があって、、、、こうなってるのよ。なので、一生懸命、黒板を、ノートに写すのはいいけど、先生の気持ち、わかってくれるかな。」

さてさて、どうなったでしょうか。

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翌日、その子は、悩んでいるようだった。
1週間たつと、その子の目が、変わり始めた。

で、その一ヵ月後、

彼女の目つきは、完全に、変わってしまった。
彼女は、剣道着のようなスカートをはき、どぎつい化粧をするようになった。

つまり、当時の、最先端の、ヤンキーになってしまったのである。

結局、T先生は、現実に、あっけなく敗れた。頭の悪いやる気のない多数の先生に慣らされた、普通のまじめな女の子は、理不尽な熱い語りには、それがいくらまともな話であっても、ついていけないのである。
そして、最下層地域の公立中学の環境では、リカバリも、不可能といってよい。
コメント#853

うーん…若い時期は感受性が強いから、ちょっとした事がすごく性格を左右する事に繋がるんですね。
確かに僕も、そうだったかもしれません。

大人になって、まとも(?)に育って良かった(^^)
|先生| Fri,Jan- 6 13:01|
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